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育児休業中サラリーマン不動産投資家のモツです。
最近ちらほらニュースやインターネット記事で見る、脱法シェアハウスといわれている物件を見学していました。区分マンションの一部屋を、さらに小さい1.5畳ほどのスペースに区切ってシェアハウスにしている物件です。いくつかの不動産投資の物件情報サイトで利回り18%とかで掲載されている物件です。
見学しての感想ですが、当然に改善点はあるものの、そこまで悪者扱いされる必要もないのではと思っています。というのも、入居のターゲットは地方からでてきた若い女性で、ワンルームに住むための初期費用を払えない方たち。
そういった方たちに初期費用0円で、住民票もとれ、月額にすればインターネットカフェより安い金額で利用してもらうコンセプトです。
このシェアハウス運営業者は、そいうった方たちに、この特殊シェアハウスの提供のみでなく仕事や副業の手当てもサービスとして提供しているようでした。なお、そのサービスは健全な職と副業の紹介であり、風俗関係は完全にNGで、入居希望者との面談を重視しておいるとのこと。
実際に見学をしたときには、そこに住んでいる方からの説明もあり、利用者の満足度が伺えました。投資対象として改善点はあるものの面白いと感じました。
空室で、これから特殊シェアハウスとして募集をかける物件と、すでに運営されている物件の2物件を見学しました。実際に見てみるまで、「本当に住んでいる人がいるのか?そして住めるのか?」と思っていました。運営されている物件を見学すると住んでいました。
間取りにつきまして、2段ベッドに間仕切りをつけたような特殊な箱を部屋としていたり、通常の部屋に間仕切りをつけて細かく区切って窓のない部屋があったりしました。
入居者の安全面を考えると、完全にNGな部屋もありました。一番重要なことの一つ、火災などの時の人命についてですが、たとえばキッチンで火事がおこると、部屋によっては、玄関まではキッチンがあるので逃げれない、ベランダまでは他の部屋があるのでその部屋の人がカギをかけていたらベランダにでられない、ということで、火事で逃げられないという部屋があります。
他にも防犯面・防災面でさすがにまずいのではないかと感じる部分がいくつかありました。
自身で空室物件を特殊シェアハウスとしてリフォームするのであれば防犯・防災にも配慮したものもできます。それは社会貢献にもなると感じました。
そのうえで、こういった特殊シェアハウスにノウハウをもったこの業者にサブリースをする。つまりオーナーから見れば利用者を見つけてもらい、利用者側から見ればこの業者の職と副業の紹介サービスを利用できる。
では投資として考えた場合に、競合となりそうな狭小ワンルームと比較してどうか、現金買いの前提で収支を計算してみました。確かに特殊シェアハウスのほうが収支が若干よかったです。しかし、この特殊シェアハウスはこの特定業者にサブリースするしか運営する手段がないため、この業者に依存するリスク、わたくし自身が使う時間、また将来の法整備に対して対応の必要があるであろうことを考慮すると、旧耐震の狭小ワンルームを敷金・礼金0、仲介手数料0、家具家電付で高めの家賃で賃貸したほうがよいと感じました。
特殊シェアハウスは家賃は2倍でも、オーナーの経費も4倍~8倍なのです。
ザックリと、以下に比較してみます。
物件種別 月額賃料 月額経費 月額利益
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狭小ワンルーム 6万円 2万円 4万円
特殊シェアハウス 16万円 8万円 8万円
業者依存リスク、法整備対応リスク、他に考えられる各種リスクをとることに月4万円の価値があるなら投資してもいいかもしれないです。
わたくしは投資しない判断になりました。私は利回りは低くてもよいので、労力を使わないことが不動産投資に求めていることだからです。
そして、記事などでは人が住むようなものではないシェアハウスを提供しているひどい業者がいるという書かれ方をしていますが、それを利用する人たちはメリットを感じているということは確実です。なので、安全面に配慮した部屋を作れるのであればありだと思います。
あとは、そのマンションに住む他の部屋の住人にも配慮の必要があるので、普通にファミリーしか住んでいない建物は選べませんね。
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